2012年5月31日木曜日

イタリア旅行記⑷ マッシモ・ムッル編

5月20日(日)
「マルグリットとアルマン」2回目

今度はプラテア(平土間)最前列、真ん中より少し左寄りの特等席で鑑賞した「マルグリットとアルマン」。

ちなみにスカラ座のチケットは、同演目では1人2枚までしか取れない決まりになっているらしく、マッシモの出演する日は3日とも全部見るStellaのこの日のチケットはある恩人に譲っていただいたのだ♥ 多謝。


イタリア旅行記⑵ スカラ座編に前述した通り、この「マルグリットとアルマン」に関して言えばStellaは右手から見るのがベターだと思った。
しかし恩人の言うとおり、プラテアなら最前列が無難。完全な平土間で傾斜が無いため、前に背の高いイタリア人に座られてはかなわない。



バレエに詳しい我が同僚Mさん曰く、昔はプラテアに座るような平民は舞台よりもパルコ(ボックス席)にいる貴族を見物に来ていたとか。ナルホドー。



今日も好調、ムッル・モンタナリ組

初日は興奮気味のためあまり冷静に見られなかったStellaも、二回目は流れを追いつつ「今日の調子はどうかな」などと考えながら見る事が出来た。
相変わらず感動的で美しいお二人。


途中札束をマルグリットの顔面に投げ付けるシーンで、アルマンのタキシード(?)のウェスト部分に隠してあるお札が、なんと一枚しか出てこず、ひらひらと寂しく舞うというちょっとしたハプニングも。
マッシモが咄嗟に再度背広の中に手を入れたので、もう一度札束を出すのかと思いましたが、そのまま演技を続けました。
見ていたStellaのほうがドキドキ冷や冷やしてしまって、しばらく気になって集中出来なかった。でも当人たちはちゃんと落ち着きを取り戻して役柄に入り込んでいました。


最後はマルグリットを失ったアルマンの慟哭、これはマッシモならではの真実味があって何度見ても胸に迫るものがあります。観客の涙と惜しみない拍手をいざなっていました。
「マノン」のラストを彷彿とさせます。



出待ちの多さにビックリ

さて、出待ち。

初日もお友達とサイン貰いに待ってみたのですが、なんと!意表を突いて主役のお二人(エマヌエラとマッシモ)はすでに帰ったとの事。拍子抜け&かなりガッカリだったのです。

そんなわけで、今日は是非一目会いたい!まさかまた帰っちゃってないよね…??とドキドキの出待ちです。
まずビビったのが、出待ち人口の多さ。東京文化会館あたりの出待ち規模は世界でも最大と勝手に思っていたのですが…

それぞれが誰のファンなのかは知る由もないが、普通に考えて主役のエマヌエラとマッシモは、出てくればひと目見たいしサイン貰いたいと思うものだろう。

普通なら身支度により時間がかかるのは女性なのに、エマヌエラはとっとと出で来て(当たり前だ、マルグリットが終わって2演目めの最中に身仕度出来るのだから。)、かなりファンに対し優しく愛想よく挨拶して、お友達とおしゃべりしたあと去って行った。
サインに応じるエマヌエラ・モンタナリ

ところが主役の片割れマッシモ・ムッルはなかなか出てこない。最初は大勢いてStellaをビビらせていた出待ちの客たち(マッシモ目当てかどうか知らないが)も、ぞろぞろ帰り始めた。

日本からはるばる来たStellaは別として、残された少数精鋭=辛抱強く待っているファン=は、常連風のおじさんおばさん、もとい、おじいちゃんおばあちゃん達(6人くらいか?)である。

…ああマッシモ…。あなたはそんなにイケメン長身で輝けるスカラのエトワールなのに、真のファン層はこの面々なの? 囧rz
性格的に騒がれるのは嫌いだろうし、だからワザと遅く出て来ているのかとも思うが、それにしても今や年に一度きりの出番(←あんたは彦星か?!)、もう少し熱い感じで出迎えられてもいいのでは、と何だか気の毒になった。

その忠実なファンの彼らも、あまりにマッシモ登場の気配無く、さすがに気を揉み出した。みな口々に「ムッルはまさかもう帰ったのか⁈」と心配し始め、出てくるダンサー達に「ムッルは?」と尋ねている。しかし、パートナーのエマヌエラ・モンタナリに聞いても、昔「さすらう若者の歌」を一緒に踊ったりしてたガブリエル・コラド君に聞いても、皆「知らない」と言う。

ガブリエル・コラド

…マッシモ、ひょっとして友達居ないのか?
かく言うStellaも、まさか秘密の裏口からこっそり抜け出したのでは…?!
((((;゚Д゚))))))) ←なんのために
などと思ったくらいである。

とうとうシビレを切らしたおじさんが楽屋口を入り警備員に尋ねに行って、「まだ出て来てない」との情報をもって戻ってきた。



ライバルはゲイモデル?!

その出待ちの中に、やたらと目立つ輩がいた。長身長髪のモデル風な男性。顔立ちはかなり濃く、その個性的いでたちからも、ダンサー風情というよりどちらかというとモデルかファッション関係者。
幕間の時点ですでに目に付く存在だったので、「ふぅーん、こういう人もスカラ座にバレエ見にくるのか」と思っていたら、初日も今日も超本気で出待ちしている。

Stellaの女の直感が「このゲイモデル(←決めつけ)、絶対マッシモファン」と告げている。
ひた待ちに待ちわびる様子もせつなげで、かなり乙女な感じを醸している。
そして、只者ではない雰囲気!いったい、何者…⁈?? (−_−#)



遂にお目見え、マッシモ

やっと現れました。
ロン毛をなびかせたマッシモが
((((;゚Д゚)))))))
現れた瞬間おじいちゃんたち、「ああ~!髪の毛!」と勝手に納得。
いや、いくらロン毛でも乾かすのに1.5時間かかんないから。

そうしておばちゃんおじちゃんたちがサイン頂戴、写真撮ってもいい?と代わる代わる群がる。
負けるなアジア人代表!と自らを鼓舞し、Stellaもおずおずと近寄ってってパンフにサインを貰った。♡♡

超キンチョーッ! \(//∇//)\
でも7ヶ月ぶりに会えたのだから、感動もひとしお。
とってもステキで感動しました、舞台…なんて、言いたいけど胸いっぱいでロクにしゃべれないStella。

そうしてマッシモはファン達に別れを告げ、長い髪をなびかせて颯爽とミラノの街並みに消えて行ったのでした。

fin.

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