2012年7月31日火曜日

世界バレエフェス全幕「ドン・キホーテ」オシポワ・ワシーリエフ

2012/7/31
おはようございます。

29日にスタートし、開幕の興奮冷めやらぬ世界バレエフェス。
昨日は全幕「ドン・キホーテ」2日目鑑賞に行ってまいりました!

昨日の先発タマラ・ロホ、スティーヴン・マックレーに続き、ロシアのオシドリ夫婦ペア ナタリア・オシポワとイワン・ワシーリエフによるキトリとバジルを堪能してきました。

Stellaが影で「体操選手カップル」と呼ぶ、オシポワ・ワシーリエフ組。
「海賊」「ドン・キホーテ」「パリの炎」などアクロバティックな見せ場満載の演目を得意とする。

7/30のキャスト

第13回世界バレエフェスティバル 全幕特別プロ
「ドン・キホーテ」

◆主な配役◆
キトリ/ドゥルシネア姫:ナターリヤ・オシポワ
バジル:イワン・ワシーリエフ
ドン・キホーテ:高岸直樹
サンチョ・パンサ:氷室友
ガマーシュ:長瀬直義
メルセデス:高木綾
エスパーダ:後藤晴雄
ロレンツォ:永田雄大



★ナタリア・オシポワ嬢について★

Stellaはオシポワを生で観るのは初である。

オシポワ 「パリの炎」

動画や写真で見ていたら、時に可愛かったり美しかったりするが、時に全然可愛くない(一度T子と2人でオシポワ・ワシーリエフのオハコ「パリの炎」を見始めたが、ショートヘアのズラをかぶった彼女があまりに可愛くないので途中で辞めてしまったこともある)

美しい時のオシポワ

かなり表情豊かな時のオシポワ。
初めて見た生オシポワは、
研ナオコとナタリー・ポートマンを足して2で割って、運動神経だけコマネチ生き返らせて注入した感じ。だった

(  +  )/ 2+ 




↑。。。我ながら素晴らしい方程式が出来上がったものだ。


マジで時々、研ナオコが軽やかに舞ってるかと思うモーメントあり。
ある意味とても表情豊かなオシポワ。

踊る喜びを全身で表現しているのだろう。
 顔の演技と言えば昨日のバジル役、スティーヴン・マックレーの片眉・片口端上げで何度もハートをぐっさり射抜かれまくったStellaだが、今日のオシポワは全く別の意味で顔の演技が大仰。そんなに~?ってくらい口を大開きにしてほとばしる歓喜を表し、鼻の穴を広げて不満を示す。
ワシーリエフ君もオシポワも、すべてにおいてややオーバーアクションなのは元居たボリショイの影響なのだろうか



★スゴ技のてんこ盛り★

Osipova as Kitri
オシポワのエビ反りじゃんぷはすごい。
こういう静止写真ばかり何点か見ていると、ものすごぉ~く彼女の滞空時間が長くて、ちょうど写真のように空中で静止してくれるような妄想を抱いていたが、実際はそんなワケなくて、いともたやすくヒョイっと跳ぶので「えっ、今のがそれ??」とむしろ呆気ないくらいだ。

あーハイハイもういいよ~、あなた達が凄いのはよく分かったからさぁ

っていつも言いたくなるこのカップルは、今日も健在だった。すご技てんこ盛りなので会場からはため息ではなく笑いが漏れる。ww

両者とも化け物並みの体力。
だけども時どき、張り切り過ぎちゃって2人とも踊った後の演技でゼェハァゼェハァしちゃってる場面あったけどね。


★イワン・ワシーリエフ君★

1月の「スパルタクス」(http://i-diari-di-stella.blogspot.jp/2012/02/blog-post_06.html)以来、お久しぶりだったイワン君。
相変わらずの猛烈に高い跳躍で観客の拍手喝采をもらっていた。

昨日を観た方も見逃した方も、ワシーリエフ・オシポワ組によるいつぞやの「ドン・キホーテ」の見せ場、ヴァリエーションとコーダをご覧いただきましょう。


うーん、あらためて凄い。
でも・・・

★お行儀悪いわよ!!お二人さんっ★

ちょっといただけない、見逃してあげたいけど流石にそりゃないでしょー

と思ったのは、居酒屋でのエスパーダとメルセデスの見せ場のパドゥドゥを、ほぼ完全無視して杯を干しまくってたこと。
もちろん杯は空だけど、ここで酔う事がその後のシーンに関連するでも無いのに、何故そこまで飲むフリをする必要がある?おふざけが過ぎますよー。
最後なんかセンターのダンサー達が決めの瞬間を迎えているにもかかわらず、ワシーリエフが捧げた薔薇の花をオシポワが舞台袖目掛けてそれを放り投げ、ワシーリエフが拾いに行くという小さな劇まで繰り広げる。直後自分達の出番には何事も無かったかのように出て来るという余裕。

実は風車小屋の若いジプシーのソロの場面から、この2人の他のダンサーはどうでもいいとでもいうような態度が気になり始めていたが、この居酒屋のシーンはホントにひどかった。主役は脇に居ても一挙一動目立ってしまうことを分かっていての確信犯だけに余計にいただけない。



★ハイライト★

先に紹介したヴァリエーションやコーダでの見せ場(ワシーリエフのマネージュや高速スピン、ダイナミックなジャンプ、そしてオシポワのフェッテなど)は言うまでもなくもはや人間にアラズ。な技の応酬でしたが、他にハイライトすべき点としてオシポワ・ワシーリエフ組のすごかったのは

①片手リフト、何回も炸裂
1幕でも片手リフト余裕~って感じでしたが、2幕ではオシポワの脚もキレイに180度開いて、しかもワシーリエフも片手リフトしたまま自分も片脚バランス!!という余裕ぶり。

②ワシーリエフが、オシポワを空に放り投げるの巻
1幕でバジルがキトリを3回リフトするシーンがありますが、そこでなんと、持ち上げたキトリをそのまま空中にぽいっと放るという、スケートのペア競技みたいな技を披露。
軽々とオシポワを宙に放り投げるワシーリエフは、とっても男らしい感じ(笑)でした。


③居酒屋でのダイビングがダイナミックすぎる件
バジルがくるくる回って、止まったところにキトリが走り込んで来て彼の腕の中に飛び込むあのシーン。おいおい、これは走り高跳びじゃないんだぞ!!とツッコミたくなるような助走と背面跳びであった。
すべてにおいてゴム毬のように弾けていたオシポワ、勢い良すぎです。その向こうにいつでも受け止めてくれる、公私共にパートナーのイワン君を信頼し切っているのね~。


おまけ:
ガマーシュ役デビューとは思えない程、長瀬さんは役になりきりで超面白かった。
先日横浜ベイサイドで「ギリシアの踊り」では韓流スター?!のような爽やかで清々しい踊りを見せて下さった彼が、昨日はガラリとキザで間抜けな貴族に変身。役者ですね~。



全然タイプの違う二組の「ドン・キホーテ」を連日観る事が出来て非常に興味深かった。
ていうか初日はマックレーを見つめるのに集中しすぎて時々まわりを見てなかった(←コラコラ)ので、昨日全体をもう一度見ることができて良かった。
カーテンコール後のロホとマックレー

優雅で品のあるロホ・マックレー組に対して、オシポワとワシーリエフによるキトリとバジルは、男女で競っているような感じを強く醸し出し、じゃれ合うサマは無邪気な若いカップル。

だけど彼らには初日のロホ・マックレー組のようなしっとりと視線がまさに”絡み合う”ような
いやん
て感じのドキっとさせる空気が漂っていない(オシポワ・ワシーリエフは実生活でもパートナーなのにあまり色気がない。不思議なものだ)。

観客をどこまでも楽しませてくれた、ワシーリエフとオシポワ。

しかしこの愛すべき「体操選手カップル」は世界のスーパースターである。



★思いがけない目の保養★

本日の会場には、Stellaの目の前の関係者席に数人の出演者がいた。
マライン・ラドメーカー、マリア・アイシュバルト、フリーデマン・フォーゲル、上野水香、ウラジーミル・マラーホフ、そして昨日はお疲れ様のタマラ・ロホ。

NBS(日本舞台芸術振興会)のツイートによれば、
「世界バレエフェスティバルの出演者、本日も続々来日しています。すでに、マライン・ラドメーカー、ディアナ・ヴィシニョーワ、アンドレイ・メルクーリエフ、ウリヤーナ・ロパトキナが到着。この後もマニュエル・ルグリ、ジョゼ・マルティネス、マルセロ・ゴメスなどが到着する予定です」。

なぬジョゼ・マルティネス様が今この東京の何処かに…
(東京にお住まいの皆さん、好きな人を想いながら窓を開けて深く息を吸い込みましょう)


ジョゼ様。
Stellaはその麗しい(&渋い)お姿を早く拝みとうございます。

エレガンスそのもの、フランスのエスプリそのもののジョゼ・マルティネス。

あー楽しい。
世界バレエフェス万歳\(^^@)/

fin.

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