2012年4月27日金曜日

ウィーン国立バレエ団 2012年日本公演 < ウィンナー・ガラ >

昨夜、ついに生ルグリを見た!!

やっぱり凄かった。正確なテクニックは、コンテンポラリーでも完璧って感じ。
「イン・ザ・ナイト」と日本初演の「白鳥の王」の2演目のみの出演ですが(今や芸術監督だから、そんなに出しゃばってもしょうがないんだろうが、個人的には一番上手いんだからもっと出て欲しい。)、何度もTVやビデオや雑誌で見た"あの"ルグリ本人がそこにいる!すご~い!と感動。
しかし東京文化会館の1階20列目は、肉眼で楽しむにはやや遠く、ちょっと切ない思いをしました。

一足先にガラ初日を見に行った我らが師匠、同僚のMさんからの情報通り、18:30~22:10までの盛り沢山なプログラムで、ルグリとウィーン国立の皆さんの気合い‼の感じられるガラでした。

下記、4/25のキャストです。

ウィーン国立バレエ団 2012年日本公演 <ウィンナー・ガラ>
 
「バッハ組曲第3番」
振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:ヨハン・セバスティアン・バッハ
マリア・ヤコヴレワ ‐ ロマン・ラツィク
橋本清香 ‐ ミハイル・ソスノフスキー

マルタ・ドラスティコワ ‐ アレクサンドル・トカチェンコ
アリーチェ・フィレンツェ ‐ ドゥミトル・タラン
澤井怜奈 ‐ ダヴィデ・ダト

「アンナ・カレーニナ」より パ・ド・ドゥ
振付:ボリス・エイフマン 音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
アンナ:イリーナ・ツィンバル  カレーニン:エノ・ペシ

「マリー・アントワネット」より
振付:パトリック・ド・バナ 音楽:ジャン=フィリップ・ラモー、ルイ・ミゲル・コボ、アントニオ・ヴィヴァルディ
マリー・アントワネット:オルガ・エシナ
ルイ16世:ロマン・ラツィク
運命:キリル・クルラーエフ

「スキュー ‐ ウィフ」
振付・衣裳:ポール・ライトフット、ソル・レオン 音楽:ジョアッキーノ・ロッシーニ
イオアナ・アヴラム、ミハイル・ソスノフスキー、デニス・チェリェヴィチコ、マーチン・デンプス

‐休憩‐

「グロウ ‐ ストップ」
振付:ヨルマ・エロ 音楽:ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト、フィリップ・グラス
オルガ・エシナ、イリーナ・ツィンバル、リュドミラ・コノヴァロワ、アリーチェ・フィレンツェ、仙頭由貴、アンドレア・ネメトワ、
キリル・クルラーエフ、リヒャルト・ザボ、ウラジーミル・シショフ、アッティラ・バコ、エノ・ペシ、イゴール・ミロシュ

「イン・ザ・ナイト」
振付:ジェローム・ロビンズ 音楽:フレデリック・ショパン
ナタリー・クッシュ ‐ 木本全優
アレーナ・クロシュコワ ‐ ロマン・ラツィク
ニーナ・ポラコワ ‐ マニュエル・ルグリ
イーゴリ・ザプラヴディン(ピアノ)

‐休憩‐

「精密の不安定なスリル」
振付・衣裳・照明:ウィリアム・フォーサイス 音楽:フランツ・シューベルト
リュドミラ・コノヴァロワ、玉井るい、橋本清香、木本全優、デニス・チェリェヴィチコ

「ルートヴィヒ2世‐白鳥の王」 〈世界初演〉
振付:パトリック・ド・バナ 音楽:リヒャルト・ワーグナー
ルートヴィヒ2世:マニュエル・ルグリ
エリザベート皇后:マリア・ヤコヴレワ
湖の貴婦人:ニーナ・ポラコワ

「ライモンダ」よりグラン・パ
振付:ルドルフ・ヌレエフ(マリウス・プティパに基づく) 音楽:アレクサンドル・グラズノフ
ライモンダ:オルガ・エシナ
ジャン・ド・ブリエン:ウラジーミル・シショフ
アンリエッテ:アレーナ・クロシュコワ
パ・ド・カトル:アッティラ・バコ、グレイグ・マチューズ、ドゥミトル・タラン、アレクサンドル・トカチェンコ
クレメンスとふたりの女性:マルタ・ドラスティコワ、マリア・アラーティ‐澤井怜奈    

他、ウィーン国立バレエ団

Stellaが気に行った作品は、「イン・ザ・ナイト」と「ルートヴィヒ2世‐白鳥の王」。
「スキュー ‐ ウィフ」「グロウ ‐ ストップ」もけっこう楽しめました。

コンテンポラリー中心ですので、クラシック好きなStellaの感想は短くシンプルです。

つい数ヶ月前にパリオペの「イン・ザ・ナイト」がNHKで放映されており、その時は確かルグリとオレリー・デュポン、ジョゼ・マルティネスとアニエス・ルテステュ、他一組も超有名どこっていうメンツだった。
どうしてもそれと比べてしまうので何となく華が足りないけど、ウィーンのイン・ザ・ナイトもなかなか良かった。
この演目は本当に夢見るようなロマンチックな雰囲気で、カクテルみたいなロングドレスの女性3人が代わる代わる高くリフトされて、きれい。
一組ずつ出てきて、それぞれのストーリーをピアノ(当日はこれのみ生演奏で他は録音)の異なるメロディーに合わせて踊ったのち、皆がショパンのノクターンにのって踊る。
この振付は3組目のカップルが最もドラマチックで、リフトとかもダイナミックで難度の高いのが組み込まれているので、当然ルグリとポラコワが3組目で魅せてくれました。

ウィーン国立はルグリの監督着任以来成長著しいバレエ団なのでしょう。完成度や華やかさ、スターの存在という点で他の有名バレエ団には劣りますが、それでもキラリと光るダンサーが何人か居ました。
①キリル・クルラーエフ
②ニーナ・ポラコワ
③オルガ・エシナ
④木本全優(きもとまさゆう)
①キリル・クルラーエフ
今回、パトリック・ド・バナ振付作品2つ「マリー・アントワネット」と「白鳥の王」を持ってきたルグリ。
マリー…の「運命」役などを演じたキリル・クルラーエフは、踊りのキレで目立ってました。
M師匠曰く、以前はこの「運命」もいなくて、アントワネットとルイ16世だけで進行するという振りだったらしい。
ハッキリ言って、それはキビシイ~って感じに内面を描いた(分かりづらい)作品。

②ニーナ・ポラコワ
ルグリと組んで踊るのは彼女ってことになってるみたいで、「イン・ザ・ナイト」でも「白鳥の王」でも一緒に踊っていた。

お上手なんだけども、歯を剥き出しにするくせがあり、せっかくの美貌が台無し。。。そのせいで何だか力んでいるようにも見えるし、悲しみの表情とかも、歯が見えてるせいでなんかちょっと怖め。
でも「白鳥の王」を見てStellaは彼女の美しさ(体は線がとても細くて、ザハロワよりも華奢かも)と動きの柔らかさにホレボレしていました。この人の白鳥の湖とか見てみたいなーって思った。

③オルガ・エシナ
最後「ライモンダ」のタイトルロールで出た彼女。金髪小顔のうら若き美女。
とにかく完成度が高くて、完璧なライモンダでした。ガラではなく全幕で見てみたい。が、お相手のジャン・ド・プリエン役のシショフ氏が全くイケてなく、なんて勿体無い・・・惜しいことをした、って感じです。

④木本全優(きもとまさゆう)
Mさんの前触れで「日本人でいいダンサーがいた」と。
ウィーンに所属の女性が3人と男性1人が来日していましたが、どの日本人かすぐわかったほど、キラリと光っていました。
若くて踊りも成熟していて、スタイルも外人に負けないくらい良い。
あとは顔の表情にもっと深みが出て、演技ができるようになればとってもいい感じに育つでしょうねーと思いました。


そんな感じで、ルグリ以外はどうなんだろう・・・と思っていたのですが、けっこう楽しめました。
Stellaは30日の「こうもり」にも行く予定。
「こうもり」と言えば、マッシモ・ムッルとアレッサンドラ・フェリの(DVD化もされている)が大大大好きなので、こちらも期待しています。

fin.

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