2012年6月2日土曜日

イタリア旅行記⑹ ジェノヴァ編

5月24日(木)
ジェノバまで遠出

行ったことがなく、前から行ってみたかった、リグーリア海岸の花ジェノヴァ。
二大共和国としてヴェネツィアと覇を競ったジェノヴァ共和国。16~17世紀に迎えた全盛期に築かれた貴族の大邸宅郡が残ります。

この日はピーカン。
天気が良すぎて暑い!日に焼けるぅ~うう
Stellaは北の人だから、実は日光強すぎなのは苦手。

ジェノヴァは華やかなイメージと裏腹に、メイン通りから一歩路地に入ると暗く汚く、決して安全には感じられない。昼間なのに娼婦がウロウロしている…
旅慣れしたStellaさえ、真っ昼間なのに、怖いぞ。



この街も、日帰りということで要所だけ見て回ることにすると、メインは旧貴族の館(現在は絵画館)になる。白の宮殿(Palazzon Bianco)・赤の宮殿(Palazzo Rosso)・スピノーラ宮(Palazzon Spinola)と3つ。あと、王宮(Palazzon Reale)、トゥルシ宮がある。
Stellaはトゥルシ宮以外の4つを見てまわった。
美術館系一日で回るならせいぜい2つくらいでいいんじゃないの、とStellaは思うけど、ジェノバの絵画館は共通券というのを使ってうまく人を呼び込んでいて、一つは王宮とスピノーラ宮の共通券6ユーロ、もう一つは赤の宮殿と白の宮殿の共通券。
まあ、ジェノヴァなんて次いつ来るかわかんないし、外は暑いし、いっか。
王宮
赤の宮殿

ちょっと驚いたというか、なんか異様だったのが、ジェノヴァの美術館では、館員がめっちゃ客について回る。
まるで一人で回るのは禁止ですというような感じに。
そしてdisabledの方を雇用する場として美術館は適切だと見え、多く見かけました。

そして、ジェノヴァにきたらやっぱりこれ!!!


パスタのジェノヴェーゼソース。これ、赤の宮殿の隣のオシャレカフェで5~6ユーロだったよ!
手打ちタリアテッレとよくソースが絡みあって、いんげんやポテトも入ってボリュームも十分。
おいしかったぁ~~ ( ゚v^ ) v


マウロ・ビゴンゼッティ「Absolutely free」「H+(H più)」

さて、夕方ミラノに戻ったものの、ヨーロッパ夏時間。まだまだ日は高い。

先日のマウロ・ビゴンゼッティ作「ロミジュリ」を見た後は、「やっぱりStellaはコンテ好きじゃないみたい」と思ったのに、夜なんにも予定がないと気になってしまって、結局劇場周りをウロウロ。
今日からビゴンゼッティの別演目「Absolutely free」「H+」の上演開始なのです。

Piccolo Teatro Giorgio Strehler

チケット買おうかな、どうしよっかな~…と迷っている(当日でもまあまあ席は空いていた)と、再びビゴンゼッティ登場!
表でタバコ休憩の模様。今日はてろっとくたびれた白の丸首Tシャツにジーンズ。
・・・まるで裏方じゃあありませんか。(−_−#)
最後一応挨拶しに舞台に一瞬上がるのに、いいんだろうか…

誰もセレブ扱いしてないのでかえってためらうが、思い切って一緒に写真撮って頂けますか?と話しかけてみた。
そしたら「僕のこと分かったの?」と嬉しそうな様子。
彼が今年振付担当した米露プロジェクト「Kings of the Dance Opus 3」が日本に来てくれないかと願っていますって伝えたわっ。



思わぬ再会

ビゴンゼッティとも会ってしまったし、こうなったらやっぱ彼のバレエを見るべきか?と考えてた矢先、ふと顔を上げると、なんとあのゲイモデル(風)がいるではないか!!

まさかこんな所でも見かけるなんて。どんだけバレエ好きなんだ?←自分は棚上げ
今日は赤い縁太メガネがアクセントで長身にロン毛を束ねた立ち姿がこれまた目立つ…

しかも、どっからどう見ても、誰かを待ちぼうけしている様子。…まさかマッシモ来るんじゃないでしょうねぇ?と疑いたくなるようなソワソワッぷりでずーっと車道のそばでキョロキョロしている。

まあ、まさかマッシモは来ないだろうがこのヒト気になり過ぎる!こうなりゃ話しかけて友達になってみよう!と勇気をだして「すみません。昨日スカラ座に居ましたよね」と話しかけてみた。

そしたら…!!





…もんのすごい乙女だった。

優しいしゃべり方にソフトな物腰。Stellaの女のカンは的中、めっちゃマッシモファンじゃないかこの子。
と、いうわけで、好きな人同じ、バレエ大好き、オンナ同士(←相変わらず決めつけ)、意気投合してしまった。

なんでも、ダンスの理論と歴史を勉強する学生さんらしい。舞台前後と休憩中にいっぱいバレエの話して、「メールするねっ」と約束してお別れしてきた。


ビゴンゼッティ作品

肝心のバレエですが、先に見たロミジュリよりも、断然こっちの方がStellaは好き。
「Absolutely free」は、Frank Zappaの同名のアルバムに振付けたものらしく、5分くらいの短編が集まって1時間20分ほどにまとまっている。

イタリア来る前にこのチケット取るかどうか悩んでた時YouTubeでちょっとだけ聞いたけどそれは好きじゃなくて、でも舞台で使用してた曲の数々はとってもビゴンゼッティらしいグルーヴィでかっこいいのばかり。アルバム欲しくなっちゃった。Kings of the danceで使用の曲と似てる(ひょっとしてダブってる)し、振り付けもデジャヴはあったけど(正確にはこっちが先でKings...が後)。

もう一つの「H+」(英語でタイトル降ってるのかイタリア語読みだけなのか知りませんが、イタリア語ではアッカ・ピウ)は水をテーマにしたコンテ作品。



ステージ上でダンサーたちと共にバンド(ボーカルとドラム)が生演奏するというユニークな演出。しかも、ドラムはビゴンゼッティの息子。笑
でも、バンドけっこう良かったよ(^^)

H+の振り付けはちょっと微妙。バンドと共演ていうだけでもなんですが、ホントの水を使うし…水を女性ダンサーが口に含み、男性ダンサーの胸部に垂らしたり、天井から水が少し降ってきたりしてました。

曰く「水のぶつかり合いを表現するだけでなく、水は生命の源、母の胎内も彷彿とさせる」とか。やっぱりコンテンポラリーの世界はStellaにとってナゾである。
でもいいのだ、ビゴンゼッティと話せたし、新しいお友達も出来たから★これで33ユーロはお得な観劇である。

fin.

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