2011年11月24日木曜日

About Massimo Murru (IV)


Una giornata con Massimo Murru
     ~Massimo Murru documentary~ parte 5

Una giornata con Massimo Murru (One day with Massimo Murru)と題し2010年に放映された、マッシモの独白によるドキュメンタリーの内容を3回にわたり書いていきます。

本編はそのラストです。
Part 4後半とPart 5についてまとめます。
10分弱のPart 4のリンクはこちらです:Massimo Murru Documentary 4
8分強のPart 5のリンクはこちらです:Massimo Murru Documentary 5


Le chant du compagnon errant (独 Leider eines fahrenden Gesellen)  さすらう若者の歌

この「さすらう若者の歌」は、私の好きな作品の一つ。
初めて見たときは、男性二人によるセンシュアルなパドゥドゥーに、どうしていいのやらわからないような感じを覚えましたが、とても美しい振付だと思います。

マッシモの演じる名作のひとつだと思うのですが、このドキュメンタリーでも、この演目にはもっとも長い時間が割かれています。


第一曲「恋人の婚礼の時」は、男が恋人を失った悲しみを他人に語るシーンで。
マッシモの美しくていねいな踊りがしばし流れる。マッシモの相手のダンサーはGabrielle Corradoと思われる。


バックに流れているのはドイツ語の歌詞です。


Chant du compagnon errant, with Roberto Bolle

Wenn mein Schatz Hochzeit macht,
Fröhliche Hochzeit macht,
Hab' ich meinen traurigen Tag!
Geh' ich in mein Kämmerlein,
Dunkles Kämmerlein,
Weine, wein' um meinen Schatz,
Um meinen lieben Schatz!

Blümlein blau! Blümlein blau!
Verdorre nicht! Verdorre nicht!
Vöglein süß! Vöglein süß!
Du singst auf grüner Heide.
Ach, wie ist die Welt so schön!
Ziküth! Ziküth!

Singet nicht! Blühet nicht!
Lenz ist ja vorbei!
Alles Singen ist nun aus!
Des Abends, wenn ich schlafen geh',
Denk'ich an mein Leide!
An mein Leide!
愛しい人が婚礼をあげるとき、
幸せな婚礼をあげるとき、
私は喪に服す!

私は自分の小部屋、
暗い小部屋に行き、
泣きに泣く、愛しい人を想って、恋しく愛しい人を想って!

青い小花よ! 青い小花よ!
しぼむな! しぼむな!
甘い小鳥よ! 甘い小鳥よ!

君は緑なす野原の上で、こうさえずる。
「ああ、この世はなんて美しいの!
ツィキュート! ツィキュート!」


歌うな! 咲くな!
春はもう過ぎたんだ!
歌はすべて終わった。
夜、私が眠りに入るときも、
私は苦しみを思うだろう!
苦しみを!

Part 5 ~ Daniel Harding, マッシモについて語る

イギリス人の指揮者、ダニエル・ハーディングは2009年12月スカラのSerata Bejartで指揮をしている。

I also find, watching him, that he's very distracting when I'm trying to work because I can't look away
「仕事をしているときマッシモから目が離せないから困る
と冒頭で述べている。

そのあと「思わず本音が出ちゃった」的なはにかみ笑いをしてaahmn..って続けられても・・・
ちょっとやめてよっ あんたゲイでしょっ?!と思わずにいられません。。。


ハーディングの語りは続く。

マッシモは良いダンサーは同時に良い俳優であることを理解している。
僕にとって、バレエの動作を見て美しいと思うだけでは不十分であり、バレエのランゲージ、彼らが何を語ろうとしているのかを理解したいと思うし、そこが面白いと感じている。

マッシモが踊るの見ていると、彼は非常に表現力豊かで、体だけではなく、顔の表情でもたくさんのことを表現している。

ダンスを知る人がマッシモ・ムッルを語れば、僕が知らないことを語るかもしれないが、僕はマッシモのその点が直観的に引きつけるものを持っていると思う。顔の表情による表現は最も理解しやすいものであり、人間にとって顔は、感情表現をするのに最も重要なものであるからだ。

他のダンサーと比べても、マッシモは彼の持つありとあらゆるものを使って表現しており、非常に素晴らしいと思う。





最後に夜の闇の中ひとりタバコを吸いながら建物の揺れる明かりを見つめる哀しげなマッシモ。
タバコ吸うんですね。意外です。


あまりにストイックなそのキャラからは考えにくいですが、Sylvie Guillemのサイトから東京を背景にしたこんな写真を見つけてしまったので、たぶん少しは吸うんだろうなと。 
あのシルヴィさえも吸うのなら、それもありなのかなと思ってしまった。

しかし、二人とも立ち姿がかっこよくキマってますね~。


~ The End❤ ~

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