2011年11月16日水曜日

フランス語の詩的表現

フランス人はおしゃれだ、とか洗練されている、とか
必ずしも同意できないことがあるけど

言語に関してはちょっと詩人じゃーん

って思うことがたまにある。
(ちょっとやりすぎじゃーん って思うこともある)

今回は特に日常役に立つわけじゃあないけれど、知っておいて損はない表現やボキャブラリーについて書きます。



pomme allumette

pomme = ジャガイモ allumette = マッチ棒
さてなんのことでしょう


答えは簡単ですね。

フレンチフライ (フライドポテト)です。

普通に pomme frite 揚げたポテト と書かれていることが多いですが、
小洒落たビストロやブラッスリーなどでは気を利かせてこういう書き方をされることもしばしです。




avoir carrés du chocolat


英語で言うところの six-pack ですね。
腹筋が美しく割れていることを表現してこう言います。

こんなものまで美味しいチョコレートで例えるなんて、フランス人てやっぱり食いしん坊なんですね。




まったくもって余談ですが

これ、フランスで有名なゲイ雑誌 「テチュ」。


常に  carrés du chocolat を有するゲイモデルが表紙を飾っています。

よくパリの街角にあるキヨスクに ばーん!! ってこの雑誌の広告が掲載されています。

ゲイにとって割れた腹筋は必須のセックスアピールです。




ちなみに、逆につかめるほどおなかについた贅肉のことは、poignées d'amour と言います。
なぜか常に複数で用いられるみたいですが、意味は英語の love handle と同じですね。



sel et poivre


見てのとおり、塩コショウです。
頭髪やひげに白髪が混じっている様子を表現するときに用います。
「白髪混じり」って言うよりも婉曲で、愉快な感じのする言い回しですね
ナーイス。







grève perlée

grève = ストライキ   

perle = 真珠

これはちょっと難しい

だって日本人はストライキなんてしませんもの

意味は、皆でかわりばんこにストすること。なじゃそりゃ、って感じですが

全部署が同時にストすると組織の機能が停止するため、今日は人事と営業 明日は総務とマーケ みたいに、交代交代でストライキをするのです。

真珠と呼ぶほど美しい行為とは到底思えませんが、確かに言われてみるとなんだか真珠のネックレスをイメージできるような、できないような。
うーん。




grève = ストライキ  は、フランスで生きていくにあたり超重要単語。
 (なぜならしょっちゅう起こるから)

「何日、何時から何時まで、メトロ3番線、4番線、7番線、11番線にてストライキ」とかって予告がされる。
しかもたいてい何日も続く。

私も2008年にメトロとSNCF (鉄道) のストが1週間以上続いて、通勤するのにひどい目に遭ったよ

毎晩、皆でボスの車に乗り合わせて途中まで送ってもらったり。


パリ市内にあるレンタル自転車velib' (ベリーブ) がぜーんぜん足りなくて歩いて!会社に行ったり。

velib' のステーション

ストのせいで間引いて運転してる(またはまったく稼働してなくて他の路線を使うしかない)ので、東京の電車も顔負けの込み具合。
やっと来たと思ったら、鮨詰め状態でまったく入れなくて何本も見送ったり
入れてもものすごーーーーく混んでいるから、中でケンカする人がいたりして、もう泣いちゃう


これ、SNCFのプラットホームの掲示板。


"Suite à un mouvement social d'une catégorie du personnel de la SNCF, la circulation des trains est perturbée"
SNCF職員の社会運動に伴い、列車の運行を見合わせています

毎度のことながら、ブーイングです。




un ange passe


これは、おしゃべりをしていて、ふと沈黙が訪れた時に使います。
「今、天使が通り過ぎたね。」などのように。

Un silence pesant s'est installé という定義も見たことがあります。
特に歓迎されない沈黙の瞬間にもこのような表現を用いるということですね。

ちょっとロマンチックじゃないですか?

誰かが「天使が通ったね」などというと、気まずい沈黙の後でも、そうでない沈黙の時も思わずくすっと笑ってしまいます。




というわけで、あんまり誌的じゃない部分もありつつ、こぼれ話としてご容赦を。

ばいばーい


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